労災に遭った際、まず考えるべきことは、どの医療機関を受診するかです。
労災保険指定医療機関と指定外医療機関の違いを理解しておくことが重要です。
労災保険指定医療機関と指定外医療機関の違い
労災保険指定医療機関は、労災保険の手続きを簡便に進められる病院です。
これらの医療機関では、労災保険に基づく治療費が全額カバーされ、自己負担が発生しません。
そのため、手続きが簡単で、治療に専念できます。
一方で、指定外医療機関を受診することも可能ですが、手続きが複雑になりがちです。
労災保険を利用するためには、申請手続きが必要であり、場合によっては自己負担が発生します。
労災保険指定医療機関を受診するのがベスト
労災保険指定医療機関を受診する一番の理由は、手続きがシンプルで治療費が自己負担なしで済むことです。
探す余裕がある場合は、指定機関を受診することを強くお勧めします。
しかし、現実的には、目のケガなど急を要する場合には、近くの医療機関を受診することが多いでしょう。
この場合、指定外の医療機関を利用することになりますが、その後の手続きがどうしてもかなり煩雑になる点を理解しておくことが重要です。
労災保険指定外医療機関を受診する場合の対応
指定外医療機関を受診した際には、以下のポイントに注意が必要です。
保険証を使用したかどうかの確認
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保険証を使用しなかった場合:
労災保険の手続きをそのまま進められます。
医療機関に労災保険の申請書類（様式第5号）を依頼し、病院側が記載する箇所を埋めてもらいます。
この際、文章作成代がかかることがあるため、事前に確認しておきましょう。
また、領収書やレセプトをきちんと保管しておき、添付する必要があります。 -
保険証を使用してしまった場合:
受診時に労災であることを伝えなかった場合、手続きが非常に複雑になります。
まず、医療機関に連絡し、労災保険に切り替えられるかを確認します。
切り替え可能であれば、健康保険の保険者から医療費の７割部分の支払いを求める納付書等が送られてきます。
(医療費の確認作業等のため、約３ヶ月位かかる場合があります)
いったん医療機関で治療費を自己負担で支払い直します。
その後保険証を使用しなかった場合と同様に労災保険の手続きを行います。
「療養の費用請求書」に病院で支払った領収書、健康保険の保険者へ支払った領収書、診療明細書を添付して所轄労働基準監督署に提出してください。
労災保険から療養の費用請求書に記載した指定口座へ治療に要した費用が振り込まれます。
切り替えが不可能な場合: 加入している健康保険組合や市町村に連絡し、労災保険への切り替えを希望する旨を伝えます。
必要書類（変換通知書など）を受け取り、保険で支払った治療費を健康保険組合や市町村に返還する手続きを行います。手続きが完了した後に、再度保険証を使用しなかった場合として、一から労災保険の申請を行います。
労災保険申請手続きのポイント
労災保険の申請手続きには時間がかかる場合があります。
提出書類の不備がないように注意し、早めに手続きを進めることが重要です。
まとめ
迅速な対応の重要性:
目のケガを負った際には、できるだけ早く医療機関を受診し、労災保険の手続きを開始することが大切です。
当院からのお願い:
当院は労災保険指定医療機関ではありません。
事前にご理解いただき、適切な対応をお願いします。
被害にあわれた場合や申請が必要になった方に、少しでも参考になれば幸いです。
