最近、スマホで簡単に視力を測れるアプリが増えていますが、これだけで視力が正確にわかるわけではありません。
手軽に利用できるからこそ、アプリの結果を本気で信じるのは危険です。
スマホ視力検査はあくまで遊びや練習として考えましょう。
視力検査の環境条件
視力は周りの明るさによって大きく変わることを知っていますか?
視力検査は、周囲と視標(文字やランドルト環)の明るさが同じくらいの時に、一番正確に測れます。
逆に、周りが明るすぎると視力が低下します。
通常、視力表の標準照度は200ルクスで、検査室は50ルクス以上が必要です。
スマホでの視力検査では、家の照明やスマホの画面の明るさが基準を満たしていないことが多く、結果に誤差が生じる可能性があります。
また、正確な視力検査は、5メートル離れて行うのが基本です。
スマホでは、この条件も守られていないことがほとんどです。
スマホ視力検査のしくみ
焦点距離のチェック
スマホアプリには、赤と緑のバーを操作して目の焦点距離を測り、レンズ度数や乱視を予測するものがあります。
しかし、これも簡易的なチェックにすぎません。
病院で受ける精密検査とは全く異なるため、スマホだけで正確な視力や乱視の状態を把握するのは不可能です。
視力測定
スマホアプリには、ランドルト環(Cマーク)を使って遠く(3メートル)や近く(40センチ)の視力を測るものもありますが、結果は部屋の明るさやスマホの画面の設定に大きく左右されます。
視力検査は、水晶体が調節を していない「無調節状態」で測ることが良いため、視力表から5メートル離れて行います。
スマホ検査に頼ると危険
スマホでの視力検査はあくまでおおざっぱな計測で「遊び」として考えるべきです。
アプリの結果が本当の視力を示しているとは限りません。
アプリ自体も診断を目的としたものではなく、目安にすぎません。
特に、目の病気や視力低下の兆候を自分で見つけるのはとても難しいです。
症状が進んでから気づくことがあり、頼りすぎると重大な目の病気のサインを見逃す危険があります。
スマホ検査の注意点
スマホで視力検査を行う際には、次の点に注意してください。
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目が疲れているときは避ける
長時間スマホやパソコンを使った後、目が疲れていると正確な結果が出ません。目を休めてから検査をしましょう。 -
コンタクトレンズを外した直後に測らない
コンタクトを外してすぐに検査すると、目がレンズに慣れているため、裸眼視力が正確に測れないことがあります。しばらく時間を空けてから検査するのがベストです。
まとめ:スマホ検査は「遊び」にとどめ、眼科検診を忘れないで!
スマホの視力検査は便利に見えますが、病院での検査の代わりにはなりません。
目の病気や視力の異常を防ぐためには、
スマホ検査はあくまで遊び程度にとどめ、何か異常を感じたら必ず眼科を受診するようにしましょう!