老眼とは
老眼とは、すべての人が経験する自然な視力の変化です。
遠くから近くまでの見える「範囲」が狭くなることを指します。
一方、 近視や遠視という言葉は、はっきり見える場所(明視点)がどのくらい遠くにあるかを表すもので、次のように定義されます。
- 5m未満が近視
- 5mより遠くが遠視
- きっちり5mなら正視
老眼は 眼科の世界では"老視"といい、英語で「lazy eye(怠けの目)」、中国語では「老花眼」と言います。
老眼の仕組み
老眼のメカニズムは、加齢に伴って目の中の水晶体が硬くなり、調節力が低下することにあります。
遠視の人は、明視点(はっきりみえるところ)がとても遠くにあり、近くまでの距離が長いため、ピント調整に多くの力が必要です。
近視の人も、眼鏡やコンタクトで遠方がはっきり見えるように調整していると、遠視と同様に手元にピントを合わせるのが難しくなります。
これが老眼の主な症状です。
特に、スマホや本の文字がぼやけて見えるようになります。
さらに目を酷使することで目の疲れや頭痛、強いドライアイ様の症状を引き起こすこともあります。
老眼の対策
老眼を予防する方法はありませんが、適切な眼鏡やコンタクトレンズを使用することで、快適な視力を保つことができます。
近視の人は使用している眼鏡の度数を調整することで目の疲労を減らし手元が見やすい状態を作ることができます。
疲労の少ない状態で検査を受け、専門医からアドバイスを受けるほうが良いでしょう。
遠視の人は徐々に老眼鏡や累進眼鏡(遠近)を始める準備をしましょう。
老眼鏡は夜間落ち着いたころ、遠近は朝の起床時から装用するほうが慣れていきやすいと思います。
また、次のようなセルフケアを行うことで、目の筋肉の疲れを回復させ、症状を軽減することができます。
老眼へのセルフケア
- エクササイズ①:自分がよく見える遠方の目標を決めて、20秒しっかり見る
- エクササイズ②:目を時計回りにゆっくりと動かす
- 温庵法・クーリング:温タオルや蒸気のアイマスクで目を温めるか、冷蔵庫で冷やしたものを使用する。やけどに注意。
- 点眼:ビタミン剤が配合された点眼薬を使い目に浸透させる。
冷やして使うのがおすすめ。点眼後、冷たさが取れるまでしばらく目を閉じる。
まとめ
老眼は自然な老化現象の一部ですが、正しく理解し適切な対策を取ることで、快適な視機能を維持できます。
老眼による目の疲れとうまく付き合っていくことも必要です。
高価なサプリメントや補助器具で効果が出るとは言えません。
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