M: ものもらいとめばちこを正しく理解!違いと治療法を徹底解説

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  • 最終更新日:2024.09.11

M: ものもらいとめばちこを正しく理解!違いと治療法を徹底解説

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目が赤く腫れて痛い......。そんなときに「ものもらい」や「めばちこ」といった言葉を耳にしたことがある方は多いでしょう。
これらは、目の腫れや炎症を指す一般的な呼び方ですが、実際には「麦粒腫」や「霰粒腫」という異なる病気の可能性があります。
この記事では、ものもらい・めばちこの正しい理解と、麦粒腫と霰粒腫の違い、そして治療法について詳しく解説します。

「ものもらい」と「めばちこ」は同じもの?

「ものもらい」と「めばちこ」は、地域によって呼び方が異なるだけで、どちらも同じ病気を指しています。
医学的には「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」や「霰粒腫(さんりゅうしゅ)」と呼ばれるもので、まぶたの脂腺や毛嚢(毛根部分)に発症します。
赤く腫れて、痛みやかゆみを伴うことが多く、放っておくと膿が溜まることもあります。

また、まぶたの毛嚢炎(もうのうえん)も「ものもらい」として認識されることがあり、いずれも日常生活でよく見られるトラブルです。

麦粒腫と霰粒腫の違い

麦粒腫と霰粒腫の最大の違いは、感染の有無です。

**麦粒腫(ものもらい/めばちこ)**は、まぶたの脂腺や毛嚢が細菌に感染することで急性の炎症を引き起こします。この感染が原因となり、目の腫れや痛み、赤みが強く現れます。
急性の症状で、数日以内に進行するため、抗生剤を使った治療が効果的です。
場合によっては、膿を排出する必要があり、感染が悪化すると蜂窩織炎などの合併症を引き起こす可能性があります。

一方で、霰粒腫は、まぶたの脂腺が詰まり、その結果として脂肪が蓄積して固まることでできる慢性の腫瘤です。
霰粒腫には感染がないため、炎症や痛みは少なく、しこりのような固い腫れが特徴です。
霰粒腫は急速には進行せず、保存的な治療法(ステロイド点眼や軟膏)や、場合によっては手術が必要となることもあります。

このように、感染の有無によって治療方針が全く異なり、麦粒腫は抗生剤を中心とした急性の炎症治療が必要であるのに対し、霰粒腫は長期的な管理と場合によっては手術が選択されます。

さらに、麦粒腫が進行して膿が固まると、「化膿性霰粒腫」と呼ばれる状態に発展することがあり、これには抗生剤とステロイドを併用した治療や排膿、手術が必要となります。

麦粒腫と霰粒腫の比較表

特徴 麦粒腫 霰粒腫 化膿性霰粒腫
原因 まぶたの
脂腺・毛嚢の
細菌感染
まぶたの脂腺の閉塞   麦粒腫の進行により
膿が固まって形成される
病態 急性の炎症 慢性の腫瘤
(感染はない)
麦粒腫と霰粒腫の
中間の状態
症状 赤く腫れて
痛みやかゆみが強い
硬いしこりができるが、
痛みは少ない
炎症と腫瘤を伴う
発症速度 急性
(数日で症状が進行)
慢性
(数週間〜数か月)
急性または慢性
治療法 1. 保存的治療:抗生剤
 (点眼・軟膏・内服)
2. 排膿が必要な場合もある    
1. 保存的治療:マッサージ*
ステロイド(点眼・軟膏)
2. 注射
3. 手術が必要なこともある    
1. 保存的治療:
 抗生剤とステロイドの併用
(点眼・軟膏・内服)
2. 排膿
3. 手術
改善期間 数日で改善
することが多い
数か月かかる
ことがある
状況によって
異なる
合併症 悪化すると
蜂窩織炎に
なることがある
まぶたの変形 状況により
悪化することもある
*霰粒腫のマッサージ

お風呂や蒸気・温タオルでしこりを温め、
包装紙のプチプチを押すようにしこりをマッサージして、刺激します。
感染があるときは避けるべきですが、霰粒腫を柔らかくするのに有効です。

まとめ

ものもらいとめばちこは同じ病気ですが、麦粒腫と霰粒腫とは異なります。
両者の違いは判断が難しい場合もあるため、症状が現れた際には適切な診断と治療を受けることが重要です。
特に、市販の点眼薬で症状が悪化した場合や、しこりがなかなか治らない場合は、早めに眼科を受診しましょう。
お子さんの霰粒腫では、病院へ紹介して入院し、全身麻酔の手術になることもあります。
経過によっては、薬が十分に効かず、化膿性霰粒腫になることもあります。
当院では、効果的な点眼の使い方なども丁寧にご説明していますので、ご相談ください。

参考:
霰粒腫の治し方:目薬・注射・手術のどれを選ぶ?
「ものもらいはうつりますか?」その真実を解明!

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