はじめに
ものもらいは多くの人が経験する目の病気の一つです。その原因や伝染の可能性、治療法について詳しく解説します。
ものもらいとは?
Q1: ものもらいとは何ですか?
A1: ものもらいは、まぶたの縁にある脂腺や汗腺が細菌感染を起こして生じる炎症性の腫れです。医学的には「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」や「霰粒腫(さんりゅうしゅ)」がこれにあたります。麦粒腫がこじれて化膿性霰粒腫となっている場合治療に時間がかかることがあります。
Q2: 「ものもらい」という言葉の由来は何ですか?
A2: 「ものもらい」という言葉は、「目に物をもらう(=感染する)」という意味からきています。
民間療法では「物をもらうと治る」という説もありますが、これは医学的な根拠はありません。
Q3: めいぼやめばちことは何が違うのですか?
A3: めいぼやめばちこは、地域によって異なる呼び方で、関東では「めいぼ」、関西では「めばちこ」と呼ばれますが、いずれも同じ病気、すなわちものもらいを指します。
Q4: ものもらいの原因は何ですか?
A4: ものもらいの主な原因は、黄色ブドウ球菌などの細菌感染です。これらの細菌は通常、皮膚や鼻の中に存在し、目をこすったり汚れた手で触れることで目の周りに感染します。
Q5: ものもらいは伝染しますか?
A5: ものもらいは直接的には伝染しませんが、細菌が共有物(タオルや枕)を通じて広がる可能性があります。家族や同居人がものもらいにかかっている場合、タオルや寝具の共有を避け、手洗いを徹底することが大切です。
Q6: ものもらいの治療法は何ですか?
A6: 治療法には以下があります:
- 温かい湿布: 霰粒腫の治療では、お風呂で温めてマッサージしたり、清潔な温タオルを当て、炎症が和らげる方法があります。
- 抗生物質の軟膏や点眼薬: 眼科医の指示に従い、きちんと治るまで適切な薬を使用します。
Q7: ものもらいを予防する方法はありますか?
A7: 予防方法には以下があります:
- 眼瞼清拭法:リッドハイジーン:(コラム) 目の周りを清潔に保ち、目のトラブルを予防するための基本的なケア方法
- 温庵法 : 目の周りを温め安静にして分泌物の排出を促進する
- メイクのクレンジング: アイメイク、ファンデーション、日焼け止めがまつ毛の付け根に残らないようにする
ものもらいの時のコンタクトレンズ使用について
ものもらいができた場合は、コンタクトレンズの使用を避けましょう。
コンタクトレンズが感染を悪化させたり、新たな感染を引き起こす可能性があるためです。
まとめ
ものもらいは直接的には伝染しませんが、感染を引き起こす細菌が間接的に広がる可能性があります。
適切な予防策と早めの対策が大切です。
目の健康を守るためには、日常的な衛生管理と定期的な眼科検診が重要です。
参考文献とリンク
このコラムが患者さんや一般の方々にとって役立つ情報となり、目の健康を守る手助けとなることを願っています。